昔演奏していた古い楽器が家に眠っているという人は、実は少なくありません。ごみに出すのは気が引ける、かといって古い楽器は売れないだろう、と処分に踏み切れず放置している人が多いのです。
しかし、楽器は古いからといって価値が落ちるわけではなく、古いものでも十分に値が付く可能性があります。ずっと家に放置しておくくらいなら、一度査定に出してみるのがおすすめです。
そこで本記事では、古い楽器に値がつく理由や買い取ってもらいやすい楽器の種類、古い楽器を少しでも高く売却するコツを解説します。
古い楽器でも買取可能?なぜ買い取ってもらえる?
何年も前に購入した楽器や、長年使ってきた楽器、「本当に買い取ってもらえるの?」と思うことでしょう。
そこでまずは、なぜ古い楽器でも買い取ってもらえるのか、その理由を解説します。
演奏できれば買い取ってもらえる
実は、ほとんどの楽器はどれだけ古くても「演奏できる状態」であれば、買い取ってもらうことができます。
楽器は手入れさえしていれば何十年と使い続けられるものが多く、古くなったからといった理由で価値が落ちることはありません。むしろ、古い楽器ほど価値が高まることさえあります。
また、もし故障して音が鳴らない、演奏に支障があるような楽器でも、修理やメンテナンスで直る程度であれば、買い取ってもらえる可能性は十分にあります。
ヴィンテージ楽器は壊れていても買い取ってもらえる
ヴィンテージ品として価値がある楽器は、演奏できないくらい状態が悪くても、高値で買い取ってもらえる場合があります。
有名なメーカーや工房が製作した楽器や、貴重な木材が使われている楽器等、流通量の少なさや希少価値から、今となっては手に入れたくても手に入らないものが多数あります。そういった楽器は、壊れていたり状態が悪いものでも、高い価値を維持し続けているケースが少なくありません。
購入当時は特別貴重ではなかったものが、現代では極めて貴重なものになっているということも、楽器ではよくある現象です。古い楽器が家に眠っているという場合には、一度査定に出してみるといいでしょう。
希少楽器はパーツ目的で売れる場合もある
数が極めて少ない貴重な楽器は、演奏ができず修理も困難な状態であっても、バーツ目的で売れる場合があります。
ヴィンテージ品の楽器の場合、修理に新しいパーツを使ってしまうと、価値が損なわれてしまいます。しかし、ヴィンテージ楽器のパーツは入手困難であることがほとんどなので、壊れてしまった同一の楽器から部品を取り出し、修理に利用するのです。
貴重な楽器だったのに壊れてしまっている、もう売れないかな……と諦める前に、一度楽器の専門店に査定を依頼することをおすすめします。
買取を期待できる古い楽器
買取を期待できる古い楽器といっても、具体的にはどんな楽器が該当するのでしょうか。
ここからは、買取を期待できる古い楽器の種類をご紹介します。
エレキギター
エレキギターは、古くなることでプレミア価値が付きやすい楽器の代表格です。
Gibson(ギブソン)やFender(フェンダー)は、50~60年代のいわゆるロックンロールが生まれた時代に、ミュージシャンたちが好んで使っていたメーカーです。これらのギターの中には、現在家が買えるほどの取引価格となっているモデルもあります。
80年代以降の製品でも、発売当時より価値が上がっているものは多数あります。処分を検討しているのであれば、一度査定に出してみるといいでしょう。
アコースティックギター
アコースティックギターも、古くなっても価値が下がらない定番の楽器です。
昔の木製楽器は、現在では様々な理由により使用が難しくなった、品質の良い木材を使用しているものが多く、価値が下がりにくい傾向にあります。エレキギターと同様に、プレミアがついているものも多数あり、ヴィンテージ品は高値で取引されています。
高値が付きやすいアコースティックギターは、Martin(マーチン)やGibson(ギブソン)、GUILD(ギルド)、Taylor(テイラー)、K.Yairi(ヤイリ)といったメーカーの人気モデルです。
電子ピアノ・エレクトーン
古い電子ピアノやエレクトーンも、買取を期待できる楽器です。ただし、ギターや管楽器等とは少々事情が異なります。
電子ピアノやエレクトーンは定期的に新機種が発売される、いわば「家電」に近い扱いです。そのため、何十年も前の古いモデルにプレミアがつく、ということはあまりありません。しかし、発売当時の高価格・高機能モデルであれば、10~15年前の機種でも値が付くことはあります。
YAMAHA(ヤマハ)のエレクトーンや、Roland(ローランド)・カワイ・CASIO(カシオ)といったメーカーの電子ピアノの高級モデルであれば、古い機種でも需要があり買い取ってもらえる可能性は十分にあるでしょう。
シンセサイザー
楽器というイメージがない人も多いかもしれませんが、古いシンセサイザーも、高価買取を期待できる楽器の一つです。
アナログシンセやヴィンテージシンセと呼ばれるようなシンセサイザーは、生産台数が世界的に見ても極めて少なく、流通量が限られます。そのため、1970〜80年代のヴィンテージ品は、故障していたり動作不良が見られるものでも、高値で取引されています。
代表的なヴィンテージシンセは、MOOG(モーグ)、KORG(コルグ)、YAMAHA(ヤマハ)、Roland(ローランド)といったメーカーの製品です。もし処分を考えているシンセサイザーがこれらメーカーに該当するのであれば、一度専門店に査定を依頼してみるといいでしょう。
なお、一時はソフトウェアへの置き換えが進んだハードのシンセサイザーですが、人気が再び上昇傾向にあり、比較的新しい製品でも高く買い取ってもらえる可能性は十分にあります。
管楽器
学生時代の吹奏楽部や趣味のバンド活動等で、フルートやクラリネット、サックス、トランペットを所有する人も多いことでしょう。そのような管楽器も、買取を期待できる楽器の一つです。
管楽器は、古くなると味わい深い風合いと音質が出て、ジャズ系・ポップス系の奏者に人気があります。なかでもサックスやトランペットは、社会人になってから新たな趣味として始めたいという人も多くいる、人気の高い管楽器です。金管楽器は新品の販売価格が比較的高価ということもあり、初心者を中心に中古市場でも高い需要があります。
管楽器の代表的なメーカーとして、YAMAHA(ヤマハ)は多数の管楽器を製造販売しており、人気のモデルも多数あります。その他、フルートならSANKYO(三響フルート)やPearl(パール)、サックスやクラリネットならH.Selmer(セルマー)、トランペットならBach(バック)、B&Sといったメーカーの人気が高く、高価買取を期待できます。
ドラム
ドラムセットも高価買取を期待できる楽器です。ドラムにもヴィンテージ品が存在し、1960〜70年代のものを中心に、高値で取引されています。
またドラムの特徴として、スネアやシンバル、フットペダルといったパーツ単品でも、買い取ってもらえます。とくにスネアドラムやシンバルは、ヴィンテージ品ならではの音を求めるドラマーが多数存在することから、びっくりするような高値が付くことも珍しくありません。
ドラムの代表的なメーカーとしては、YAMAHA(ヤマハ)やPearl(パール)、TAMA(タマ)、Ludwig(ラディック)、Gretsch(グレッチ)等が挙げられます。なかでもLidwigやGretschのドラムは人気が高く、高額で取引されています。
古い楽器を高く売るコツ
同じ古い楽器であっても、売り方や状態に注意を払うことで、より高く売れる可能性があります。
最後は、古い楽器を高く売るコツをご紹介します。
楽器専門店に査定してもらう
楽器を売るときは、リサイクルショップや総合買取店ではなく、楽器を専門に扱うお店に査定してもらいましょう。楽器を専門に扱うお店には、楽器の販売店の他、楽器の買取専門店があります。
楽器の査定には、専門知識と一定の演奏技術が必要です。査定士に楽器の知見がない場合、適正な査定を受けられない可能性があります。逆に楽器専門の査定士の場合、状態が悪かったり壊れている楽器でも、修理やメンテナンスを考慮した上で、適正な査定額を提示してもらえます。
リサイクルショップや総合買取店では、必ずしも楽器に詳しい査定士に査定してもらえるとは限りません。そのため、楽器を買い取ってもらうなら、まずは楽器専門店に査定を依頼するといいでしょう。
表面のホコリや汚れを落としておく
古い楽器を査定に持ち込む際は、表面のホコリや汚れは落としておきましょう。古い楽器であっても、見た目の状態が少しでも良い方が、査定士の心象が良くなり査定額が上がる可能性も高まります。
注意点として、古い楽器は経年劣化によって脆くなっている可能性があります。綺麗にしようとして分解しようとしたり、薬剤などで汚れを落とそうとすることは避けましょう。
楽器専門店であれば、買取後に必ずクリーニングを行うため、実は多少の汚れはさほど査定に影響しません。査定士に不快感を与えないよう、表面のホコリや汚れを落としておくだけで、十分でしょう。
ケースや保証書等の付属品を揃えておく
古い楽器であっても、可能な限り付属品は揃えて査定に出すようにしましょう。
購入時に付属していたケースやマウスピース、保証書や説明書、シンセサイザー等の電子楽器であれば外箱等の有無は、査定額に直接影響します。楽器によって影響の大小には差があり、大幅に査定額が変わるものもあれば、ほとんど査定に影響しない楽器もあります。
ヴィンテージ品であれば、付属品のケースや保証書も貴重なものです。まとめて査定に出せば大幅な査定額のアップも期待できるため、できる限り揃えておくようにしましょう。
専門店に売るならメンテナンスは慎重に
楽器専門店のほとんどは、メンテナンスやリペアを自社で行うことができます。そのため、よほど状態が悪くない限り、楽器のメンテナンスの有無はあまり査定に影響しません。
古い楽器は、経年劣化や使用により凹みや歪み、傷がついてしまっている場合があります。しかし、素人が無理に補修や修理をしようとすると楽器の価値を損ねてしまい、査定の際に逆効果となる恐れがあります。
古い楽器の査定では、補修や改造歴もチェックされます。素人によるメンテナンスはマイナス評価にしかならないため、基本的にそのまま査定に出すことをおすすめします。どうしても気になる場合は、一度楽器店に修理に出してから、査定に出すといいでしょう。
古い楽器にも価値がある、捨てる前に買取査定がおすすめ
楽器は古くても売却できるものが多く、プレミアが付いているものも多数あります。
基本的には演奏できる状態の楽器の方が売れやすいですが、製造年やメーカー、モデル、使用されている素材・パーツによっては、壊れていても高値が付くものも少なくありません。
家で眠らせたまま使っていない、古い楽器の処分を考えているなら、捨てるのではなく一度楽器専門店に査定を依頼してみるといいでしょう。思いがけない金額で売却できるかもしれません。
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